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韓国家庭料理 監修:姜 連淑(韓国伝統料理研究家)
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第3回 サム
サムとは“包む”こと。葉菜(ようさい)にご飯などを包んでヤンニョム醤(ジャン)※を添えて食べるものをサムという。
※ヤンニョム醤
韓国の味付け用の薬味、タレのこと。塩、砂糖、酢、醤油、味噌、ごま油などの調味料と唐辛子、コショウなどの香辛料、ニンニク、生姜、ネギのような薬味野菜を組み合わせる。

 韓国の焼肉屋さんでは、焼いたお肉をサンチュにのせて、味噌やタレを包んでいただく。お肉をヘルシーに食べることができる韓国では定番の食べ方です。でも、本場韓国では包むのは焼き肉だけではありません。今回はいろいろな食材を包んで食べる、“サム文化”をご紹介します。

■ 手巻き寿司感覚!?で楽しむサム

 韓国の家庭でサムは、チゲ、キムチと並び、気軽なふだんの食事に欠かせないものです。野菜の中で葉の大きいものは、すべてサムに利用しています。代表的な葉菜としてサンチュ(萵苣)がありますが、ほかにも山菜のシラヤマギク、荏胡麻の葉、かぼちゃの若葉、白菜の芯部の葉、キャベツ、春菊、大豆の葉などもサムの材料になります。また、生の葉だけでなく、葉を茹でたり蒸したりして包むこともあります。包む中身も炒め物、煮物などバラエティに富みます。それらのおかずとサム醤(サム用の辛味噌)とご飯をそれぞれ器に盛ってテーブルに並べます。ご飯は白米のほか麦ご飯などもおすすめです。

 食べ方は、まず手のひらに葉を2、3枚重ね、その上にご飯をひとさじおいて、おかず、サム醤をのせたら、両手で包み込んでいただきます。サムは一口で食べきるのが基本。口を大きく開けてサムを頬張る姿は、品の良いものではないかもしれませんが、お好みの具をお好みの量だけ包んで…ハムッ!…といただく、これがサムの醍醐味でもあります。

 さまざまな食材を美味しくいただけるサムは、昔から家庭で親しまれているメニューです。たとえば、陰暦の正月15日(一年の農事を始める前の節日)には豊年を祈願してサムを食べる「福サム」という風習があります。「福を包んで食べる」というおめでたい意味があり、この日は海苔や乾燥させた山野菜を水で戻してサムを用意します。日本の手巻き寿司感覚で、作る楽しさも加わり、家族が食卓を囲む姿も・福サム”といったところでしょうか。

■ 今が旬のサンチュ

 サムの材料としてポピュラーなサンチュは、ビタミンとミネラルを豊富に含み、繊維もやわらかい健康野菜です。サンチュには、睡眠・鎮静効果のある成分(ラクッコピコリン)が含まれていて、食べたあと眠くなると言われていることをご存じですか? 韓国では「嫁にはサンチュサムを食べさせるな」という言葉があるほど。でも眠気を誘うのはサンチュの成分だけでなく、美味しさのあまりたくさん食べて満腹になるからでしょうね。

 今でこそスーパーなどでも一年中売られ、焼肉店でも当たり前のように出てきますが、サンチュはこれからが旬の夏野菜です。みずみずしくシャキッとした食感が、食べるほどに食欲を増すサンチュサム。これから暑くなる季節に向けて、スタミナのある焼き肉を包むもよし、魚の煮付けや牛肉の炒め煮、コチュジャンなど、お気に入りの食材を自由に包み、韓国のサム文化を食してはいかがでしょうか。


 今回ご紹介するレシピは、味噌ベースのサム醤です。ご飯や焼き肉だけでなく、キュウリなどの野菜に付けても美味しくいただけます。ぜひお試しください。

今月の一品
サム醤 写真

<材料・約4 人分>
●牛ひき肉:20g
●干し椎茸:2~3枚
●椎茸のもどし汁:カップ1/2
●玉ネギみじん切り:カップ1/2
●味噌:100g
●コチュジャン:大さじ2
●おろしニンニク(みじん切り)、砂糖、すり胡麻:各小さじ1
●ごま油、煮干し粉:各大さじ1

<作り方>
(1)干し椎茸を水でもどし、みじん切りにする。
(2)味噌とコチュジャンを混ぜ、椎茸のもどし汁で溶いておく。
(3)鍋にごま油を回し入れ、ニンニクを炒める。香りがついたら牛ひき肉を炒め、色が変わったら玉ネギと・を入れ、炒める。
(4)砂糖、すり胡麻、煮干し粉を加えて、混ぜながら弱火で7~8分煮詰める。

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