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2月25、26日の「赤坂青山寄席」で、シェイクスピア四大悲劇のひとつ「オセロー」の創作落語に挑む、古今亭志ん輔師匠に口演にかける意気込みなどをお伺いしました。
シェイクスピアを落語にしようと思われたきっかけは? NHKで子供番組をやってた頃の仲間とおでん屋でばったり会った。これがきっかけ(笑)。落語に「片棒(かたぼう)」という話があってね。それはケチなお父さんが3人のせがれの誰に店を継がせたらいいかと試験をする、というもの。「リア王」は王様が3人の娘の誰が一番いいか、みたいな話でしょ。「同じじゃない」なんて話したら「おもしろい。やってみてよ」って言われて。「落語にすればシェイクスピアがもっと身近になるんじゃないか」というんだよね。私も、シェイクスピアを見に来る人が落語を聞いてくれれば、相乗効果で両方のお客さんが増えるかもしれない、と。両方減るかも知れないけどね(笑)それが7年前で、それから5作品、計6回やりました。オセロー」は“どろどろした”悲劇です。落語は「面白かったな」というのが最後に残るものだと思うのですが、その辺のギャップはどう埋められるんでしょうか。 どこに笑いが入るかな、というのが難しいですね。ライトにもっていくのか、ヘビーな"どろどろ"一辺倒にするのか。やり方次第で変わってきちゃうんで、その辺が悩んでるとこなんですけどね。タイトルが「丁稚」。話の舞台を日本の店に置き換えてやる訳ですね。 以前に「ヴェニスの商人」をやったときは、登場人物を日本人に置き換えただけで、べたーっと筋をそのままやったんですよ。そうすると、シェイクスピアファンには、まあまあ好評なの。でも、落語ファンには不評なの。次に「ロミオとジュリエット」を原作とまったく変えてやったら、落語ファンには好評なんだけど、シェイクスピアファンには不評。両方とるのはなかなか難しいですね。創作落語のよいところはどこでしょうか。 よさ、っていう意味では、まず、古典落語に絶対にかなわない。一人で作って一人で演じると、どうしても薄っぺらくなるんですよ。プロの人たちにアドバイスをもらったりするんだけど、やっぱり、ぺらぺらっとしたものになりがちで。創作落語が一過性のもんだからでしょうかね。住吉踊りの人を並べて、派手にして見せたこともあるんですけどね。今回は、なるべく余分なものを入れないでいきたい。落語ってもののよさを前面に出して、作品として残るようなものにしたいですね。古典落語は長い時間をかけて多くの人がやってきているから、それが積み重なって重みが出ているんでしょうね。 そう。よく「垢と苔」にたとえて話すんですけどね。「垢なら落とした方がいい、苔ならむした方がいい」って。古典落語はもう垢は落とされちゃってるんです。みんながこれは苔だと思って付けるんだけど、やっぱり要らないと、落とされちゃう。で、また付ける。そうやって苔むした灯篭みたいになっているのが古典落語だと思うんですよね。創作落語の場合は「これはいずれ苔になるのかな、垢なのかな」というのが分からないうちに次の作品に移ってしまうので、そういうところが薄っぺらさになってしまうんでしょうね。だからちょっとでも苔の残骸をつけたいな…というところで、うまくまとまりましたね(笑)。 師匠のお話はとても楽しく、あっという間に時間が過ぎてしまいました。(紙面に掲載しきれないのがとても残念!) |
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