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ふれあいコラム
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赤坂動物病院 院長 柴内 裕子 (しばない ひろこ) さん
 日々の生活において、動物たちとのふれあいの中でホッと心癒された経験のある方は多いのではないでしょうか? 動物たちとのふれあいは、人間にとって心理的、生理的、社会的にも良い効果があり、今では教育、医療、福祉の現場で生かされています。
 今回は獣医師として診療をするかたわら、人と動物とのふれあいの場を提供し、精神面とリハビリテーションの手助けをする動物介在活動、動物介在療法、動物介在教育を日本で最初に取り組まれてきた柴内先生にお話を伺いました。

何もできないと思われていた老人が…

 高齢者と住むことが少なく、動物との生活もままならなくなった今の時代、子供たちは、身近なものとの永遠の別れを経験することが少なくなっています。「人間より寿命の短い動物と生活することで命の尊さを学ぶとともに、動物との接し方や思いやりの心を育むことができるようになります。また、一人ではもう何もできないと思われていた高齢者が、動物とのふれあいの中で手を動かすことができるようになるなど、残されていた能力を発見させられることも多いのですよ」と語られる柴内先生。この他にも、動物と生活することによって生活のリズムを維持できるなど、動物とのふれあいは、人間に多くの効果をもたらすことがわかっています。

帰る自然を失った動物たち

 人間にとって多くの幸せをもたらしてくれる動物たちですが、最近はファッションで動物を飼う人々も増え、予想以上の出費や飼育の大変さに手放してしまう飼い主も多いそうです。
 「人間社会に取り込まれてしまった動物たちには、帰る自然がありません。人間が動物たちを必要としているのと同様に、動物たちも人間を必要としています。だから、動物を飼うときは家族が増えるつもりで育ててほしいですね」

これから動物と暮らそうと考えている方へ

 動物と暮らすということは5、6歳の子供と暮らすことと同じです。しかも、動物は生涯子供。ある意味子育てよりも大変かもしれません。「動物と暮らすときは自分が幸せになることだけではなく、動物も幸せになれるかどうかということをもう一度良く考えていただきたいですね。そうしなければ、自分も動物も不幸になりますから」と語られる柴内先生から、動物と暮らそうと計画されている方々へ一言。
 「まずは動物病院へ行って、動物と暮らすための知識や自分に合う動物は何か?を獣医師に相談してみてください」
 動物と人間がふれあい、より良い関係を保ちながら暮らしていくためには、制度的にも、環境的にもまだまだ問題が多いそうです。それらの改善のために多忙な日々を過ごされているそうですが、「今後は何らかの理由によって飼い主に先立たれ、取り残されてしまった動物たちのその後のケアーのために活動していきたい」と柴内先生のバイタリティーはとどまるところを知りません。
 日々の生活でストレスを感じることの多い現代、ちょっと立ち止まって路地の猫を観察してみてはいかがでしょう? それだけで悩みや疲れも吹き飛んでしまうかもしれませんよ。
柴内 裕子さん 写真
■プロフィール
〈経歴〉
1959年 日本大学農獣医学部獣医学科卒業
1963年 東京赤坂に赤坂獣医科病院(現赤坂動物病院)を開設、院長となる
1985年 日本動物病院協会第4代会長

〈現在〉
赤坂動物病院 院長
社団法人日本動物病院福祉協会・HAB常任アドバイザー、社会福祉法人ジャパン聴導犬協会常任理事、NPO法人日本ヒューマンアニマルボンドソサエティ副会長

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