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弧の会 代表 市山流七世家元 市山 松扇 (いちやま しょうせん) さん

流派を越えて集まった、12人の男性舞踊家集団

市山、泉、猿若、西川、花柳、藤間、若柳。流派の異なる男性舞踊家12人で結成された弧の会。12月22日赤坂区民センター 区民ホールで開催される「クリスマスに日本舞踊を楽しむ会 ~素踊り 紋付袴の魅力~」を前に、代表の市山松扇さんに会の活動や公演にかける想いをお聞きしました。

――紋付・袴で「素踊り」にこだわられている理由は?

日本舞踊というと派手な衣裳やお化粧を連想される方が多いでしょうが、黒紋付・袴が男性舞踊家の正装なんです。素踊りは扇子一本で、いろんな役から雨や雪、風や波の音などの風景描写まで、すべてを表現します。シンプルですが、日本舞踊の基本として大切なものなんです。弧の会として集まったとき、「素踊りでいきたいね」と意見が一致しましてね。人数が多いので“素踊り群舞”という形で演じています。

――「クリスマスに日本舞踊を楽しむ会」の見どころは?

赤坂区民ホールは、客席と舞台が近く温かい雰囲気がするので、観にきたお客さんに親近感を持っていただける公演にしたいですね。演目の間には「こうやって見ると意味がわかってきます」とお話も交え、踊りの面白さを知っていただく企画もありますよ。

弧の会 公演のようす 写真
弧の会による創作演目
「御柱祭」(おんばしら)

演目は古典から「風流船揃(ふうりゅうふなぞろえ)」、弧の会の創作から「二つ巴(ふたつどもえ)」と「信楽狸(しがらきたぬき)」です。新しい作品は、再演に恵まれなかったり、流派の問題で他で上演されなかったり、育っていかないことも多いんです。私たちは流派を越えて日本舞踊のために集まっているので、枠にとらわれることなく、後世に残せるようないい作品を積極的に作っていきたいと思っています。

――港区についての思い出を教えてください。

ここ30年ほど、芝・増上寺子育て地蔵尊(千体地蔵)の盆踊り大会を市山流で担当させていただいています。「お地蔵さん」は初代市山松十郎が、「風車」は私の父(宗家三代目市山松翁)が振り付けた増上寺オリジナルの曲です。その縁で私は子どもの頃から毎年、やぐらの上で踊っています。

市山流の家元としては東京の仕事が多いのですが、弧の会は地方公演が多かったので、赤坂で演じさせていただけるのはとても楽しみです。日本舞踊は、日本人の心です。ぜひ観にきていただいて、格好良かった! 面白かった! でもいい、何か心に一つお持ち帰りになっていただけると嬉しいですね。

市山 松扇さん 写真

■プロフィール
1998年弧の会結成。代表をつとめる。
2004年市山流七世家元 市山松扇を襲名。

■弧の会 会員
泉 徳保、市山 松扇、猿若 裕貴、西川 扇衛仁、西川 大樹、花柳 榮輔、花柳 基、藤間 勘護、藤間 章吾、藤間 仁凰、若柳 吉優人、若柳 里次朗(50音順)

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