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2009年4月号 ビルの森のなか、音楽のオアシスで心を潤していってください/フルート奏者 一村 誠也(いちむら・せいや)さん

4月25日(土)赤坂区民センターで開催される『「音楽のおくりもの」―わいわいコンサート―』の出演者で、フルート奏者の一村誠也さんに、コンサートに対する思いを伺いました。

――年齢制限なしのコンサートですが、始められたきっかけは?

長男が3、4歳になってコンサートデビューをさせようと思ったときに、どのコンサートも「未就学児童お断り」で、連れて行けるコンサートがなかったんです。じゃあ自分たちでやろうと思い、始めました。妻がピアニストで、私がフルートですから、1回目はフルートとピアノで乳幼児のためのコンサートを企画しました。あいにくその日は台風でしたが、30人位のお客様が来てくださり、「こういうコンサートはないのでぜひ続けてください」という声をいただきました。それで芸大の仲間に声をかけたんです。「素敵なママになるために、時には心の贅沢をしましょう。どうぞ、小さなお子様をひざに抱いて、コンサートに出かけてください」という思いを抱いて全国を回っています。

――コンサートの特徴は?

「子どもの集中力は3分」と言われていますから、このコンサートでは最長4分の曲を1曲、あとは3分ぐらいの短い曲で構成しています。これがコンサートデビューという方も多いので、曲が終わったら拍手をするとか、コンサートの“当たり前”を皆さんに体験してもらいたい。子どもも含めて、終わる頃には「コンサートってこんな感じ」というのを理解していただけると自負しています。

「楽しかった」という気持ちで帰っていただけると、また来てくださる。「また来たい」という気持ちになっていただきたいと思っています。おかげさまで、リピーターの方もたくさんいらっしゃいます。土日にはお父さんも増えていますし、親子3代でいらっしゃる方も多いです。

――子どもたちの反応はいかがですか?

終了後、お母さんたちからは「すごく機嫌がよかったです」とか「いつもと何か違う」といった声を聞きます。モーツァルトで踊ったり、自分で指揮をしている子どももいます。
お客様にはよく「レベルが高くてびっくりした」と言われるのですが、何にも知らない子どもたちに聴かせるには、本能的なというか、本質的なところに訴えかけていかないとダメなんですね。子どもはそのまま反応しますから。大人より厳しいですよ。

ときどき会場で、音楽を聞いて涙が止まらない、「感無量」になっている子どもがいるんです。私自身にも経験がありますが、あの感覚は一生残ると思います。それで一生音楽を好きでいられたら、その子にとってものすごくプラスだと思います。だから「楽しかった」と思って帰ってもらいたいですね。

一村 誠也さん 写真

■プロフィール
1992年ジョルジュ・ディマ国立管弦楽団の招へいにより、ルーマニアにてヴィヴァルディのフルート協奏曲のソリストを務める。リコーダー奏者としても、演奏・指導の他、2006年4月、自身の作曲・編曲を含む「小学生のためのアンサンブルシリーズ」合奏編・リコーダー曲集を東京書籍より出版するなど、幅広く活動している。

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