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ふれあいコラム
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2009年8月号 ヨーロッパで感じてきたイメージを音にのせて/ピアニスト 新納 洋介(にいのう・ようすけ)さん

9月11日に高輪区民センターでリサイタルを開かれる、ピアニストの新納洋介さんにお話を伺いました。

――ピアノを習い始めたのは何歳くらい?

5歳ぐらいですね。父親がN響でコントラバスを弾いていた影響で、その前からピアノに触れてはいました。気付いたら習い事としてやっていましたが、今思うと、ピアノはどの楽器をやるにも必要なので、最初に習わせたのだと思います。弾くのは好きで、練習はイヤではなかったですね。だから、進路を決めるときも自然に音楽の道を選んでいました。

――ピアノのよさ、魅力は?

ピアノは和音でハーモニーを作れるので、音の厚みや強さ、音色を変えられて、ひとつの楽器でも、幅広い感じがします。いろんな音が出せて、一人で何役もできるところが魅力ですね。

――フランスに留学されたきっかけは?

大学時代に講習会でフランスに行ったときに習った、フランス人の先生が魅力的で。フランスに行きたかったとか、フランスの作曲家の曲を勉強したかったわけではなく、先生を追いかけていったらフランスだった。〝熱い〞先生で、身体を使って表現してくれて、声もハンパじゃなく大きい。音楽表現について自分の意見を求められるので、最初は語彙も少なくて大変でした。でも、街を歩くとそのヒントがたくさんあるような気がして、苦労とは思いませんでした。

――メインのコンサートでは必ずベートーヴェンのソナタを弾かれるそうですね。

フランス留学の後、ウィーンで〝ベートーヴェンの大家〞のような先生に師事したことと、ウィーンに住んでいてベートーヴェンが身近だったこともあって、プログラムに入れています。子どもの頃から一番好きな作曲家もベートーヴェンでした。魅力を一言で表現するのは難しいですが、音楽に喜怒哀楽が表れている。理論的に考えて作っているんですが、曲の根本に、自分の気持ちをぶつけているイメージがあります。ベートーヴェンはいつも勉強していたいという気持ちもありますね。一度弾いた曲でも、以前は気付かなかったことに気付いたり、弾くたびに新たな発見があります。

――9月のリサイタルについて、読者の方にメッセージを。

作曲家の気持ち、楽譜を読み取るということが一番大事だと思っています。その作曲家がどんなところで書いたか、というのを意識して弾いています。ベートーヴェンの曲は、自分が長い間ヨーロッパにいて、ベートーヴェンについて感じてきたものを音にのせているので、それを聴いていただけたらと思います。ロシアの作曲家ムソルグスキーの「展覧会の絵」は、今の自分が勉強して感じたイメージで弾きます。ロシアには行ったことがないのですが、ロシアの音楽は聴いていてすごく壮大で、一昨年くらいから興味を持ち始めました。それをどんなふうに感じていただけるのかな、と思っています。フランスを代表する作曲家、ドビュッシーの曲も弾きます。ドイツ・ウィーンの音楽、ロシアの音楽と、まったく音色が違う。モネの絵などもそうですが、色彩感豊か。だから特に音色を聴いていただきたいですね。

新納 洋介さん 写真
■プロフィール
東京藝術大学卒業。2000 年にパリ国立音楽院上級コースを首席で卒業、フランス国家演奏家資格を得る。様々な国際コンクールで上位入賞を果たし、欧州各地の国際音楽祭に出演。国内外のオーケストラとの共演など、精力的に演奏活動を行っている。現在、東京藝術大学講師および常葉学園短期大学講師。
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