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連載コラム

ことわざ古今東西

第5回 ロシア編

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日本にはたくさんのことわざや慣用句がありますが、世界各国にも日本とよく似た意味のことわざやその国ならではの言い回しが見られます。
今回は、麻布台に大使館がある『ロシア連邦』のことわざ・慣用句を紹介します。

成程(なるほど)くん、ニコライさん イラスト
成程(なるほど)くん
こんにちは、ニコライさん。
今回はロシアのことわざを教えてくれるそうですね。
ニコライさん
成程くん、こんにちは。ロシアには、動物が出てくることわざが多いんだ。
例えば、「二頭のクマは同じ穴では暮らせない」というものがあるよ。
同じ力を持った英雄は力を競って争うことになる、という意味なんだ。
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成程(なるほど)くん
ロシアにはクマが多く生息しているそうですね。
日本では「両雄並び立たず」と言います。動物のことわざはほかにもあるんですか?
ニコライさん
「ヒヨコは秋に数えるものだ」ということわざがあるよ。
利益を得ていないうちからその先のことを考えるな、という意味なんだけど、日本ではどうだろう?
成程(なるほど)くん
それなら、「捕らぬ狸の皮算用」。日本でも動物が登場します!
ニコライさん
日本にはタヌキが多いのかな?
ことわざにはお国柄があらわれるんだけど、ロシアらしいもののひとつに「そり遊びが好きなら、そり運びも好きになれ」ということわざがあるんだ。
成程(なるほど)くん
そり遊びかぁ、面白そう!
確かに、「楽は苦の種、苦は楽の種」、努力した分、楽しいことにつながるんですね。
ニコライさん
そういうこと。最後に成程くん、きみにぴったりのことわざを紹介するよ。
「異国では鷹をカラスと呼ぶ」。意味がわかるかな?
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成程(なるほど)くん
鷹をカラスと呼ぶ…?
ことばの違いのことでしょうか。
ニコライさん
まぁ、そんなところ。
この例は誇張しているけれど、国が違うとものの呼び方も変わる。
ことわざもそうだよね。
成程(なるほど)くん
「ところ変われば品変わる」
この連載で各国のみなさんに教えてもらった通りのことです。
ますますことわざを知りたくなってきたな。ニコライさん、ありがとうございます!

参考資料:生きるヒント 日本のことわざ・世界のことわざ