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ミュージカルは、19世紀末頃、パリで流行していたレビュー(視覚的な要素の強いパフォーマンス)やオペレッタ(オペラから派生した喜歌劇)が、アメリカでジャズ等の新しい音楽と結びついて生まれました。20世紀に入ると、社会的な背景を作品に盛り込みながら発展し、ロンドンでも人気を博すようになります。日本には、戦後に連合国軍兵士向けの娯楽として持ち込まれ、のちに日本人による上演も行われるようになりました。
ブロードウェイの劇場街
文学、ラブストーリー、コメディ等題材が幅広く音楽のジャンルも様々なミュージカルは、大人から子どもまで楽しめるエンターテインメントです。「オペラ座の怪人」や「サウンド・オブ・ミュージック」、「キャッツ」等、劇中歌が世界的な名曲として知られている作品もたくさんあります。
ミュージカルの本場と言えば、約40もの劇場が建ち並ぶニューヨーク・マンハッタンのブロードウェイや、多くのロングラン作品を生み出したロンドンのウエスト・エンド等が有名です。しかし、港区にも本格的なミュージカルを鑑賞することのできる劇場があるのです。海外の名作からオリジナル作品まで多彩な作品を上演しているので、足を運んでみてはいかがでしょうか。
オペラやミュージカルでは、終演後に観客席から拍手を送って出演者を舞台上に呼ぶ「カーテンコール」があります。出演者は再び舞台に登場し、お辞儀をしたり手を振ったりして、拍手に応えます。会場のムードによって2回、3回と続くことや、スタンディングオベーションとなることもあります。出演者の素の顔が見られる貴重な時間ではありますが、声を出して騒ぐのはマナー違反。心を込めた拍手で、「素晴らしかった!」という気持ちを伝えましょう。また、終演後とはいえ写真撮影や録音もNGです。
参考:「ミュージカル・劇場 解体新書」(ヤマハミュージックメディア)