キスポート財団設立30周年記念インタビュー♯1 ー 支える・つなぐ・ひらくー
更新日:2026/11/02
施設運営から事業運営まで
赤坂区民センターを支える毎日
---普段の業務内容や1日の流れについて教えてください。
奥山さん(赤坂区民センター施設長)
朝は施設内点検や鍵の準備を行い、その後、貸室業務として午前・午後・夜間の時間帯で部屋の貸し出しを行います。
また区民団体の団体登録手続きなどの事務も行っています。
浅井さん(赤坂区民センター副施設長)
ホール利用がある日はホールの準備も重要ですね。例えば今日は合唱団のリハーサルを行っていますが、マイクや譜面台などの備品を職員が準備します。
---職員は施設運営と並行して事業の企画から運営もされてるそうですね
奥山さん
はい、施設運営と事業運営、この2つが大きな柱の仕事になります。
---例えば赤坂区民センターらしい事業はどのようなものになりますか?
奥山さん
施設が行う事業で赤坂区民センターらしさとしては、ホールが400人定員で大きいので、コンサートや映画会、講演会、演劇、バレエ、講談などホールの設備を活かした企画になりますね。
事業担当者が企画立案から実施まで担当し、開催当日は準備から撤収まで職員全員でサポートします。
浅井さん
来場者が200〜300人規模になることもあり、職員は受付や案内、誘導、出演者対応などに追われます。「赤坂コミュニティまつり」のような大きな事業になるとキスポート財団の登録ボランティアさんやシルバー人材センターの方にもご協力いただき運営しています。
---具体的にはどのような事業ですか?
奥山さん
作品解説と上映を組み合わせた『懐かしの映画会』という事業があり、オールナイトニッポン初代パーソナリティのアンコーさん(齋藤安弘さん)に映画の選定から映画解説まで携わっていただいています。
浅井さん
その他にはコンサートもあり、アーティスト選定にも力を入れています。2025年12月に港区観光大使の「吉田山田」のお二人に「赤坂ふれあいコンサート」にご出演いただきました。事務所が赤坂地区にあり、ほぼ一年かけて出演交渉して実現しました。
「吉田山田」のお二人は港区政70周年記念事業のひとつである、赤坂・青山イメージソング「MY HOME TOWN」を制作していただいたご縁もあります。普段のコンサートでは「MY HOME TOWN」は滅多に歌われないようなのですが、今回特別にお願いして歌ってくださったんですよ。
奥山さん
港区観光大使の方々はこれまでにもさまざまな企画でお招きしています。地域にゆかりのある方を意識して企画しています。
コミュニティまつり、歴史講座、国際交流—赤坂らしさを形にする取り組み
---赤坂区民センターの役割として意識していることはありますか?
奥山さん
やはりキスポート財団のクレド(行動指針)を守り「地域に親しまれ、地域に喜ばれる施設」になることが目標です。
年1回開催される「赤坂コミュニティまつり」では、普段利用されている団体の皆さまがホールで発表したり、展示してくださいます。地域コミュニティの形成に「赤坂コミュニティまつり」が一役買っており、区民に親しまれている実感がありうれしいですね。
浅井さん
また、赤坂・青山地区はお子さまが比較的少ない地域ですので、乳幼児室の開放だけでなく、親子イベントやお子さまでも参加できる事業も力を入れて計画しています。
奥山さん
地域色も意識しています。地域資源を活かした事業「赤坂塾」という歴史講座を展開しています。応募受付開始後すぐに満員御礼になる人気講座なんですよ。
---国際的な取り組みも多いと伺いました。
浅井さん
はい、赤坂・青山地区は国際色が強い地域です。大使館との連携も多く、国際交流講座やイベントを実施しています。例えば「Ciao!!Luigiのステンドグラス」という人気講座があって、イタリア人のLuigi先生が楽しく教えてくださっています。
奥山さん
「赤坂コミュニティまつり」でも大使館がたくさん出展してくださっています。印象に残っているのはチェコ大使館ですね。WBC(ワールドベースボールクラシック)でチェコが活躍した年に音楽イベントやワークショップを開いてくださり、チェコ代表の野球ユニフォームの展示などもしていただいて、予想を上回るたくさんの人が来られました。
浅井さん
各国大使館がホールでイベントを頻繁に開催しており、日頃から多くの利用があります。港区の国際化推進係とも連携を重ねる中で大使館とのつながりが広がり、年間を通じて国際色豊かな催しが行われています。
日々のふれあいがつなぐ、多世代・多文化のコミュニティ
---施設運営で心がけていることは何ですか?
奥山さん
丁寧な対応です。特に団体登録などは手続きが複雑なため、電話でのお問い合わせも多く、利用者の方に分かりやすく説明するよう心がけています。
浅井さん
丁寧な対応から少しずれるかもしれませんが、イベントのチラシやポスターも職員が手作りをしています。写真素材はいただきますが、最終的なデザインは自分たちで行います。制作したチラシやポスターを港区内の施設に周知するなど広報も職員で行っています。
奥山さん
チケットを手作りすることもあります。紙のチケットを好まれる方も多いですね。
---利用者との関わり合いで特に印象に残っているエピソードを教えてください。
浅井さん
これも「赤坂コミュニティまつり」なんですが、赤坂区民センターを普段から利用していただいている陶芸団体と協力して、「手形・足形アート体験」企画を実施しました。お子さまの手形・足形をとって、それをセンター内にある陶芸窯で焼いて後日お渡しするというものなんですが、想定以上に参加者が多く好評でした。
奥山さん
完成品をお渡しするのが後日になるので、引き取りに来てくれるかな…と心配もありましたが杞憂でしたね。来場者の方々に喜んでいただけたのはもちろんですが、なにより陶芸団体の皆さんと一緒に新しいチャレンジができたことが嬉しかったです。団体の皆さんも喜んでいました。
浅井さん
ほかにも、そば打ち団体が調理室で手打ちそばを提供するなど、日頃の活動成果を発表する場にもなっています。おそばはとても人気で、すぐ完売するほどです。
---多世代間の交流もありますか?
奥山さん
「赤坂コミュニティまつり」は、子どもから高齢者まで幅広い世代が参加しています。
浅井さん
近隣の学校から吹奏楽部の演奏や美術作品の展示など、学生の皆さんも参加してくださいます。
---地域とのつながりはいかがでしょうか?
奥山さん
町会との連携があります。「赤坂コミュニティまつり」では地域の町会の防災の取り組みを紹介してくださいました。
--- 学校や町会とはどのように連携が始まるのですか?
浅井さん
こちらからお声がけする場合もあれば、先方から申し出をいただく場合もあります。先ほどの美術部については先方から参加したいとご連絡してくださって、相互に連絡を取りながら継続していますね。
課題と新たな取り組み
---新しい利用者を増やすための取り組みはありますか?
奥山さん
登録団体は増え続けているのですが、調理室の稼働率が低い点が課題としてあります。区内の飲食店や料理教室の講師の方と連携し、料理講座事業を増やす取り組みを進めています。
浅井さん
この前も港区のコーヒーショップの方に「スペシャルティコーヒー講座」を開いていただきました。ほかにも職員が体験した料理講座がとても良かったので、先生をスカウトしたり、フルーツカービングの講座も今年から始めました。SNSでも調理室を積極的に発信しています。
未来へひらく、赤坂区民センターのかたち
---赤坂区民センターは令和9年4月から施設改修に入りますね。改修後に挑戦してみたいことはありますか?
奥山さん
新しくなったホールで、オープニングイベントを実施したいと考えています。改修後の魅力もどんどん発信していきたいですね。
浅井さん
親子向け事業をさらに充実させたいです。今よりもうちょっと増やしていきたいです。
奥山さん
そうですね、ホール設備を活かした親子コンサートとか親子発表会みたいなのが増えるといいなと思います。
---今後の理想像について教えてください。
浅井さん
限られた人数で運営しているので、なかなか難しいところもありますが、町会や地域のお祭りなど、地域の活動に積極的に関わり、より赤坂・青山地区の地域資源の一つになりたいと考えています。赤坂は神社仏閣が多いのでお祭りも多いんですよね。
奥山さん
赤坂・青山地区には、町会や商店街、近隣企業、大使館、学校など、さまざまな立場の人々が集まっています。今は大使館との連携や国際交流の側面が強いですが、商店街や地域コミュニティとの関係もさらに深めていき、赤坂区民センターがそれぞれの主体をつなぐ役割を担うことが重要だと考えています。
赤坂区民センター
住所:港区赤坂4-18-13 赤坂コミュニティーぷらざ内
電話番号:03-5413-2711 FAX:03-5413-2714
地下鉄:銀座線・丸ノ内線: 赤坂見附駅下車 A出口徒歩10分
大江戸線・銀座線・半蔵門線:青山一丁目駅下車 4番出口徒歩10分
港区コミュニティバス(ちぃばす):
赤坂ルート44番 「赤坂地区総合支所前」下車
青山ルート44番・125番「赤坂地区総合支所前」下車
開館時間:午前9時から午後9時30分
休業日:年末年始(12月29日から1月3日)、その他臨時休館をする場合があります。
【施設紹介】
赤坂区民センターは、港区赤坂の「赤坂コミュニティーぷらざ」内に位置し、港区の区民センターの中で最多の年間延べ約10万人の来館者数を誇ります。
🟧港区唯一の400席の本格的な「区民ホール」 (2026年時点)
🔸地域密着の人気企画
年3回開催される「赤坂ふれあいコンサート」や「懐かしの映画会」など、毎回大人気の多様な名物イベントを企画しています。
🔸赤坂ジャズフェスティバル
みなと区民まつりから派生した企画で地域のバンド活動の発表やゲストによる演奏が人気です。
🟧充実の付属施設
🔸特色ある専用室
一般的な会議室や多目的室のほか、料理教室ができる「調理室」や、陶芸窯もある「美術室」、鏡張りでダンスレッスンができる「リハーサル室」など、趣味やクリエイティブな活動に特化した部屋が揃っています。
🔸子育て世帯への配慮
ホールと同じ3階フロアには絵本やおもちゃを揃えた「乳幼児室」があり、保育園がお散歩コースに利用したり、小さな子どもを連れたご家族が気軽に立ち寄って遊べる環境が整っています。
※赤坂区民センターは大規模改修工事の為、令和9年4月から令和10年1月まで休館する予定です。
改修後の赤坂区民センターにどうぞご期待ください。
休館に関する情報については、下記をご確認ください。
港区ホームページ
赤坂区民センター情報ページ
