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ふれあいコラム

今、話題の人物をクローズアップ!
作曲家・ヤマハ専属音楽指導員 赤池立弥

作曲家・ヤマハ専属音楽指導員

赤池立弥 さん

それぞれのバンドの個性・才能を引き出すのが私の役目
みなとバンドフェスティバルでお待ちしています!

「みなとバンドフェスティバル」は、港区内在住・在勤・在学のメンバーを含むバンドが出場する人気のイベント。13回目となる次回大会は、2月22日・23日に開催されます。
この大会の審査員を第1回から務めている赤池立弥さんに、大会の魅力について伺いました。

「みなとバンドフェスティバル」の魅力を教えてください。

「みなとバンドフェスティバル」の魅力は、「コンテスト」ではなく「フェスティバル」と銘打つところにすべてが詰まっていると思います。つまり、単なる審査大会とは違い、お祭りだということです。みなとバンドフェスティバルの参加条件はアマチュアであること。多くのバンドがプロを目指すのではなく、趣味で楽しんでいるのです。だからこそ、損得関係なく純粋にお客さんに楽しんでもらいたいという思いのバンドがほとんどです。
来場者の皆さんは、バンド演奏によるショーを通じて、音楽を思う存分楽しむ。出場者にとっては、後日郵送されるアドバイスシートを通して、次のステップにつながる技術的なヒントを得ることができる。13年に及ぶこの大会の審査員経験を振り返ってみても、参加者全員にとって、とても有意義な大会だと感じています。

赤池さんご自身の音楽との出会いは?

実家がダンスホールを営んでいましたので、家には当時流行っていたレコードが毎日流れていました。生バンドによる演奏も行っていて、プロを目指すバンドマンたちが練習のために頻繁に出入りしていましたね。音楽が身近にある環境で育ち、半ば強制的に家業を手伝わされていたおかげで(笑)、小学生の頃にはエレクトーン、ドラム、ギター、ベース等の楽器をマスター。中学生になると、兄の誘いでプロのバンドに入って演奏活動を行うようになりました。
著名な方でいうと、三原綱木さんや尾崎紀世彦さん等、数百人に及ぶ歌手のバックでベースを演奏しました。優れた歌手は、バンドにも良い影響を与えて良い演奏を引き出し、同じ曲でも歌手や奏者によって全く違う楽曲になるということをプロのステージを通じて経験しました。

楽器の講師としても活動するようになった経緯を教えてください。

ドラムの演奏技術を磨きたいと思い、ヤマハ音楽院に入学したのがきっかけです。そのご縁から、「ヤマハでミュージックスクールを立ち上げるので講師を務めてほしい」と依頼がありました。私は、ギターもドラムもベースも演奏できるので、バンドコースにうってつけの講師として名前が挙がったのです。当時はバンドブームで、受講希望者が殺到し、私一人で15バンドくらいを受け持っていました。ヤマハの講師としての活動を続けていると、2005年頃から様々なバンドコンテストに審査員として招かれるようになりました。みなとバンドフェスティバルも、ヤマハからの紹介で審査員を務めて13年になります。

みなとバンドフェスティバルでは、どのような思いで審査員を務めていますか?

本人も気づいていない自分の素質や才能を気づかせてあげたい、そのバンドならではの個性や可能性を伸ばしてあげたいという思いで、審査を行っています。よく、「自分には才能がない」と言う人に出会いますが、それは上達するための練習方法を知らないだけの場合が非常に多いです。
みなとバンドフェスティバルでは、第1回からアドバイスシートというものを、出場者全員に後日郵送しています。そこには、技術的なアドバイスはもちろん、具体的な練習方法や私の思いをびっしり書いています。そのアドバイス通りに練習して、年々上手くなっていく出場者がいたりすると、本当にうれしいですね。

今大会の出場者、来場者の皆さまへメッセージをお願いします。

出場者の皆さんには、ぜひ、自分たちの楽しさや感動を会場全体で共有するという思いで演奏をしてほしいと思います。目に見えない思いを、聴く人に届けられるバンドが最も魅力的だと思っています。来場者の投票によって決まる観客賞もありますので、参加者みんなで大会を盛り上げていきましょう!

プロフィール

作曲家・ヤマハ専属音楽指導員 赤池立弥さん

赤池立弥 (あかいけたつや)
山梨県甲府市生まれ。プロのミュージシャンで作曲家。ヤマハ専属音楽指導員として、バンド、ウクレレ、ドラム、ベース、フォーク弾き語りの講師ライセンスを取得。自身の経歴を生かし、日経大人のバンド大賞、北本市バンドフェスティバル等のバンドコンテストの審査員を務める。初心者からプロを目指す人までを指導する音楽学校も主宰する等、幅広い音楽活動を続けている。ミュージックスクールAkaike Music Academy主宰。