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第7回(最終回)堀商店

第7回(最終回)堀商店

明治から昭和初期の戦前に建てられた「近代建築」をめぐるシリーズ。
日本の伝統的な工法や意匠、それを支える職人の技術と、西洋の建築様式・意匠・技術が融合していった時代の、魅力あふれる建物たちを訪ねます。

新橋の高層ビル群に囲まれたクラシカルなスタイルのビル

堀商店写真
【建物DATA】
堀商店
竣工:1932年(昭和7年)
設計:小林 正紹、公保 敏男
階数:4階建、塔屋付き
構造:鉄筋コンクリート造
施工:安藤組

ビルが建ち並ぶ新橋駅前から虎ノ門方面に外堀通りを歩いていくと、交差点の角に丸みを帯びた、雰囲気のある建物が建っています。これが「堀商店」のビルです。

1890年(明治23年)創業の堀商店は、鍵や錠前などを扱う老舗の建築金物店で、当時は木造2階建ての建物でした。
この頃、新橋一帯は様々な家具製作工場があり、それに伴って多くの建築金物店がありましたが、現在は堀商店のみがその流れを守り続けています。

スクラッチタイル張りの外壁をもつ現在のビルは、関東大震災後の1932年(昭和7年)に再建されたものです。
設計したのは、国会議事堂を設計したメンバーの一人である小林正紹氏。実弟の公保敏男氏との共同設計という説もあります。

外壁や内装の補強を繰り返しながらも、当時の雰囲気を損なわないよう保たれてきた建物は、1997年(平成9年)に都の歴史的建造物に選定、翌年には国の登録文化財にも認定されました。

各所に施されたデザインは様々な要素を取り入れた折衷様式

堀商店写真

外観はとてもモダンな建物ですが、一概にモダニズム様式とくくれない様々な要素があちらこちらに見られます。

特徴的な玄関の正面は4分の1円状に丸みを帯び、外壁のタイルの暖かな色合いと相まって、柔らかな印象を与えます。
窓の間に設置されたレリーフには、鍵をモチーフにしたものもあり、鍵店ならではの趣きがあります。
窓の上部には小さなアーチ状のモチーフが連なり、正面左側の通用口にあるねじり柱も見逃せません。

そして、西側の端には何やら尖った塔のようなものがあります。これは1階から4階までをつなぐ階段室。
縦に長い窓は、イスラムの流れを汲んだサラセン風と呼ばれ、陶器などに使われる建築用素材、テラコッタで縁取りされています。
特徴的な階段室の天辺(てっぺん)にある塔屋も竣工当時のままです。

正面玄関のドアを開けて1階のショールームに入ると、市松模様のモザイクタイルが敷かれ、レトロな雰囲気の照明が出迎えてくれます。ドアや床、照明はいずれも当時のままで、とてもモダンな印象。
2階へ上がる階段の手すりに唐草のレリーフやねじり手すりの装飾が施されている点にも注目。戦時中、軍が金属を回収するというお触れが出たときにこちらの手すりもその対象になりましたが、一部残されたため、今も現役で階段を支えているのです。

堀商店の入口には階段が三段ありますが、建築当初はありませんでした。周囲が徐々に地盤沈下していき、そのたびに一段ずつ階段を造っていったそうです。埋め立てた土地である新橋ならではの名残を感じさせてくれます。

世界の鍵から貴重な逸品まで、老舗鍵店ならではのコレクション

丈夫で長く使えるだけでなく、使い込むほど味わいが出る商品をモットーに展開する堀商店の商品は、創業当時から信頼が厚く、歴史的建造物に認定される建物にも多く用いられてきました。
1階のショールームには珍しいドアノブや錠前が多数展示され、また、2階には堀家が代々にわたって集めた世界各地の鍵の資料室があります。
現在の鍵の起源と思われるものから、からくり箱や装飾が美しいものまで、世界中から集めた様々な鍵が所狭しと並んでいて、つい時を忘れてしまうほど。大変珍しいコレクションは、予約すれば誰でも見学可能です。

大正・昭和へタイムスリップ
堀商店写真

左の写真は関東大震災前の堀商店。 現在とは違った形の社屋です。すでに新橋駅があり電車が通っていたため、人通りも多く活気ある街でした。

右の写真は現在の堀商店のビルが完成した当初の写真。周囲には高い建物はなく、今の新橋駅周辺からは想像もつかないような景色が広がっていました。


見どころをチェック

堀商店 みどころ写真 堀商店 みどころ写真

写真左:スチールドアの上部には塔屋と同じようなデザインが施されています。
写真中:ショーウィンドウの間にあるレリーフ。上の階には異なるデザインのものも。
窓の上部にはアーチ状のモチーフが見られます。
写真右:塔屋も竣工当時のまま。屋上にはテラコッタの装飾やロマネスク風の意匠が見られます。


堀商店 みどころ写真 写真左から:
  1. 1階ショールームのモザイクタイル。
  2. ショールーム入口の照明は当時のものが使われています。
  3. 2階の資料室はあとから作られたものですが、独特の雰囲気があります。
  4. 見事なねじり柱も当時のまま。
  5. ところどころにねじり手すりが残された階段。
堀商店みどころ写真

◆堀商店

堀商店地図

港区新橋2-5-2
JR、東京メトロ、都営線 新橋駅より徒歩3分、
都営線 内幸町駅より徒歩2分
TEL 03-3591-6301

取材協力:堀商店 商品開発部
参考文献:「オフィスマーケット東京 2000.11」三幸エステート(株)、「モダン店舗見聞録」鈴木喜一、「港区歴史的建造物所在調査報告書」港区教育委員会
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