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港区探訪

港区のパブリックアート

第3回 芝公園周辺

増上寺 写真

MINATOシティハーフマラソン2018 スタート特集

芝公園で楽しめるパブリックアートが増上寺の「光摂殿 大広間天井絵」。歴史も深い芝公園周辺は自然豊かで、銀世界の梅林周辺は12月に開催される「MINATOシティハーフマラソン2018」のスタート地点にもなっています。

増上寺のお守り「勝運」。

増上寺のお守り「勝運」。

日本を代表する日本画家120名による
「増上寺光摂殿 大広間天井絵」

「MINATOシティハーフマラソン2018」では、芝公園の梅林「銀世界」周辺からスタートし、港区ならではの景色を見ながら、東京タワーを目指して都心を駆け抜けます。
銀世界を含む芝公園一体は、もともと増上寺の境内でした。明治6(1873)年に宮内省管轄地となり、公園地に指定。上野恩賜公園等と並び、東京では最も古い公園の一つとして知られています。
増上寺は、浄土宗の七大本山の一つで、酉誉聖聰(ゆうよしょうそう)上人によって、江戸貝塚(現在の千代田区紀尾井町)の地に、浄土宗正統根本念仏道場として創建された歴史ある寺院。その増上寺で楽しめるのが、本堂となる「大殿(だいでん)」のそばにある「光摂殿(こうしょうでん)」の「増上寺光摂殿 大広間天井絵」です。

増上寺光摂殿 大広間天井絵 写真

「四季の草花」をテーマに、日本画家120名によって描かれた美しい天井絵。正面の襖絵「清香天華図(せいこうてんげず)」は、江戸琳派の流れを受け継ぐ岡信孝によるものです。

光摂殿は、「心を洗い、生きる力を育てる」道場として、平成12(2000)年に建設された新しい施設。その3階にある108畳敷きの大広間の天井は、「格天井(ごうてんじょう)」と呼ばれる、正方形の格子に組まれています。この格天井の1枚1枚に、小倉遊亀(おぐらゆき)や上村松篁(うえむらしょうこう)といった日本を代表する日本画家120名による四季折々の草花が描かれています。これほどまでに著名な日本画家の作品を一度に見られる天井絵は、他に例がありません。通常は非公開ですが、年に数回一般公開されています。次回は秋のみなと区民まつり(2018年は10月6日(土)~8日(月・祝)に開催)に合わせて、この美しい日本画が10月6日(土)・7日(日)に公開される予定です。

増上寺「三解脱門」 写真

増上寺の表の顔「三解脱門」。三解脱門とは、三の煩悩「むさぼり、いかり、おろかさ」を解脱する門のこと。元和8(1622)年に建立された江戸時代初期の面影を残す唯一の建造物で、国の重要文化財に指定されています。

ハーフマラソンのスタート地点は
毎年梅まつり(2月)でにぎわう銀世界周辺

増上寺のすぐ隣、芝公園の南側の一角にあるのが「銀世界」の石碑が立つ梅林です。江戸時代には新宿角筈(つのはず)(現在の新宿区西新宿3丁目)にありましたが、昭和41(1966)年に現在の地へ。紅梅・白梅あわせて約70本が植えられており、白や淡いピンク、濃い赤等、大小の梅の花がまるで競うように咲き誇ります。毎年2月に開催される「梅まつり」では、東京タワーを背景に咲く梅の花をめでながら、野点や琴の演奏を楽しむことができます。

増上寺の大鐘 写真

東京の除夜の鐘といえば、増上寺の大鐘。毎日朝5時30分と夕方5時に撞かれます。

梅林を抜けて、現存する中で都内最大級の前方後円墳である「芝丸山古墳」のゆるやかな坂道の先には、江戸時代に芝地区を測量の起点地とした伊能忠敬の遺功表がある広場が。天気のいい日には、子どもからお年寄りまで、のんびりとくつろげるスポットになっています。さまざまな時代の歴史を感じて想いを馳せながら、「MINATOシティハーフマラソン2018」のコースめぐりを楽しむのもいいですね。

徳川将軍家墓所 写真

徳川将軍家墓所には、6人の将軍とその正室、側室、子女らが埋葬されています。

芝丸山古墳/偉人伊能忠敬の遺功表 写真

写真左)ゆるやかな坂道が続く芝丸山古墳の麓から頂上までは2~3分ほど。
写真右)頂上の広場には、江戸時代に日本地図を作成した偉人伊能忠敬の遺功表が設置されています。
〔写真提供/公益財団法人東京都公園協会〕

MINATOシティハーフマラソン2018
スタート地点
銀世界 梅林 周辺

銀世界 梅林 写真

梅林には、江戸時代に琉球の棟応昌の筆による「銀世界」と書かれた石碑が立っています(丸枠の写真)。

MINATOシティハーフマラソン2018
コース図

MINATOシティハーフマラソン2018 コース図(案)

▲上記コース図のクリックで拡大表示します。