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地域で活躍している人のほか、地域の活動を幅広くご紹介します。

みんなで楽しめるスポーツを通じて地域交流や健康意識を広めていきたい

東京商工会議所港支部会長 池田朝彦さん

東京商工会議所港支部会長

港区マラソン実行委員会委員長

池田朝彦 さん

あらゆる枠を超えて人と人とがつながり合うイベントを

昨年開催された港区初のマラソン大会「MINATOシティハーフマラソン2018」は、東京商工会議所港支部会長の池田朝彦さんの呼びかけからスタートしました。マラソン大会を企画したきっかけは東京商工会議所で提唱している「健康経営」の理念だったといいます。
「東京商工会議所とは、都内23区の中小企業の経営をさまざまな面からサポートする団体です。国や都への政策要望活動、企業に必要な金融機関の紹介等経営支援活動、地域振興活動等を行っています。
それと同時に、企業経営の観点から従業員の健康増進を推奨する健康経営を提唱しています。そうしたことから、さらに広く国民の健康寿命を延ばすという意味でも、港区長に『健康経営の推進を、マラソン大会という形で、区の政策としても取り入れていただけないでしょうか』と話を持ちかけたのです」
当初の企画には、そのほかにも2つのポイントがあった、と池田さん。「まず一つは、障がいの有無、年齢、国籍も関係なく、スポーツを一緒に行うことで人と人とがつながることができるイベントにすること。今、企業には、従業員のおよそ2パーセントの障がい者の雇用が義務付けられています。スポーツを一緒に楽しむことで、健常者と障がい者のコミュニケーションを円滑にすることが可能です。私はたまたま知的障がいの人たちにスポーツトレーニングとその発表の場である競技会を提供する『スペシャルオリンピックス』に長年携わってきたので、障がいを超えて人と人とがつながりあえるスポーツの効用を、以前から感じていました。
そしてもう一つのポイントは『チャリティー』です。マラソンを応援してくれる企業の浄財を少しでも福祉団体に届け、障がい者がスポーツをしやすい環境づくりに役立てることができればと思いました。
東京商工会議所を設立した渋沢栄一翁は、社会に貢献することと企業利益を追求することをバランスよく行う経営を『論語と算盤』という本で示しています。やはり経済活動の根本には“民のために”という思いが必要だと言っています」

多くの人を喜ばせたいという思いがマラソン大会を実現させた

今回のマラソン大会では、ベビーカーに乗った赤ちゃんからご高齢の方まで気軽に参加できる、1.5キロメートルという短距離の「ファンラン」も開催。
「私もファンランに参加しました。ご家族で走ったり歩いたりする姿が多く見られましたが、その楽しそうな笑顔が印象的で忘れられません。
ハーフマラソンには港区民を含め5,000人以上が参加してくださり、会社の仲間で同じゼッケンをつけて走る姿や、多くの議員の方々が走る姿もありました。たくさんのボランティアの方々が裏方のお手伝いをしてくださり、企業からの支援、警察や消防等行政の方々の協力もありました。まさに港区が一つにまとまり、私どもが考えていた以上に絆ができた大会になったと思っています」
来年の開催も期待できそうでしょうか。
「より多くの皆様のご協力により、皆様に親しまれ、定着していくことを期待しています。継続は力なり、と言いますが、やはり続けることが大事です。続ける際には、誰もが参加できるという条件は外せません。そしてさらにチャリティーや福祉に力を入れた大会になればと思っています」
池田さんには「秩父宮みなとラグビーまつり」「みなと区民まつり」等多くの地域振興活動に関わってきた実績も。その活動の原動力は? と問うと、「多くの人を喜ばせたいという『夢』でしょうか。私の関わる会社は港区で100年ほど倉庫業を営んでおり港区には愛着があります。そうした意味でも地域に貢献したいという思いが強いですね」と語ってくださいました。今後も誰もが参加できる楽しいイベントを実現されることでしょう。

池田朝彦(いけだともひこ)さん

東京商工会議所港支部会長 池田朝彦さん

東京レジャー株式会社ほか各社代表取締役会長等を務める。1997年より東京商工会議所議員、常議員、2007年より港支部会長。2013~2018年には認定NPO法人スペシャルオリンピックス日本・東京会長も務める。

大会はたくさんのボランティアに支えられた

MINATOシティハーフマラソン2018

MINATOシティハーフマラソン2018