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筝の音が響くお茶会で和の文化を楽しみながら一足先に春を感じよう!

生田流筝曲港区いづみ会 茶道裏千家淡交会東京第五東青年部

生田流筝曲港区いづみ会

茶道裏千家淡交会東京第五東青年部

●「和」の文化のすばらしさをもっと広く伝えていきたい

生田流筝曲港区いづみ会(以下、港区いづみ会)と、茶道裏千家淡交会東京第五東青年部(以下、淡交会)は、それぞれ、筝曲と茶道によって、「和の文化のすばらしさを、広く伝えていきたい」という思いで活動しています。
港区いづみ会では、演奏会だけではなく、区内の小・中学校の音楽の授業や、小学校のクラブ活動で、筝の魅力を伝える活動もしています。「生徒の皆さんはお筝の演奏に静かに耳を傾け、授業を楽しみにしてくれているようで、励みになります」と港区いづみ会の田中ふみ代さん。2020年はやはり活動が制約され、ようやく秋から、中学校の授業と小学校のお筝のクラブ活動が再開したといいます。
一方、淡交会では、例年、港区のイベントでお抹茶を点ててご来場くださった方々にふるまい、茶道の楽しみを伝えています。しかし2020年はコロナ禍でお茶会の開催が制限されたため、ユーチューブで青年部の代表と識者の対談画像を制作したり、インスタグラムのアカウントをつくるなど、オンラインで情報発信をスタート。〝おうち時間〞が増える
中でも茶道の魅力を伝え、「お茶があるから、楽しく過ごせる」と思える趣味にしてもらえたらと考えています。

●梅と筝とお抹茶を楽しみ五感を解放するひとときを

港区いづみ会と淡交会は、毎年2月に開催される「芝公園梅まつり」に、ともに参加しています。芝公園の梅園は、江戸時代に「梅屋敷銀世界」と呼ばれていた梅林を、明治時代に移植したもの。「芝公園梅まつり」は、歴史ある増上寺や東京タワーを背景に、筝の演奏を聞きながらお抹茶を楽しめる、他にないイベントです。
淡交会でも、筝の演奏を聞きながら野点(外でお茶を点てること)をする機会は少なく、「梅まつり」は貴重な機会なのだとか。「筝の演奏を聞きながらお茶を点てられる会を、私たちも毎年、楽しみにしています。戦争や流行り病といった苦難のときも、花を咲かせ続けてきた歴史ある梅林です。そんな場所でお茶が点てられることも、とても感慨深いですね」と、淡交会の花宮舞さんは言います。
「『梅まつり』では、あくまでお茶が主役。お茶の邪魔にならない、静かで親しみやすい曲を選んで演奏しています」と港区いづみ会の田中さん。保育園の子どもたちが団体で来場する際には、「さくら」や「ひな祭り」など、子どもたちが聞き慣れた曲を選び、少しでも喜んでもらえたらと考えています。
冬の屋外は、風が冷たく、弦を弾く指先がかじかんでしまうことも。天気が良ければ良いで、太陽光の熱で弦が伸びるため、調弦をこまめに行わなければなりません。冬の屋外で、筝を長時間演奏し続けるのは、とても大変なことなのです。「苦労する部分もありますが、普段の演奏会とは違った層のお客さまに聞いていただけるので、とてもやりがいがあります」と港区いづみ会の青木しげ子さん。演奏に力が入る分、来場者が多く盛況だったときは、うれしさもひとしお。すべての演奏が終わったあと、皆で「やった、やった‼ 」と喜び合うこともあると言います。
「筝曲独特の古曲も演奏するので、筝の経験のある年配の方には、懐かしんでいただけたら、うれしいですね。若い方には、筝を演奏してみたいと思っていただけたらいいなと思います」と、田中さんと青木さん。また、「お筝やお茶の世界を体験していただけるいい機会です。私たちにとっても、普段のお稽古の成果をお披露目できるいい機会だと思っています」(野口千代さん)、「花や音楽の美しさ、おいしいものを楽しむ欲求は人間が持つ根源的なもの。こういう時期だからこそ、花を愛で、音楽を聞き、おいしいものをいただいて、安らぎ、ほっとする時間を共有できれば何よりです」(花宮さん)と、淡交会のお二人も語っています。
2月の「芝公園梅まつり」に気軽に立ち寄り、見て聞いて、味わって、五感を解放する時間を楽しんではいかがでしょうか。

生田流筝曲港区いづみ会
茶道裏千家淡交会東京第五東青年部

東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック 三輪健彦 先生

左から生田流筝曲港区いづみ会の青木しげ子さん、田中ふみ代さん、茶道裏千家淡交会東京第五東青年部の花宮舞さん、野口千代さん。

生田流筝曲港区いづみ会
港区で活動している生田流筝曲師範・朝鍋道泰氏が結成。生田流筝曲・日本音楽大道派に所属。高輪・赤坂区民センターでは、定期的に演奏会を開催。「芝公園梅まつり」には15年以上前から参加。毎年、港区内の小学校、中学校の音楽の授業でも筝を演奏し、古くから受け継がれる雅楽の魅力を、子どもたちに伝えている。麻布小学校では20年ほど前から、クラブ活動「コトコトクラブ」にて、子どもたちに筝の演奏を教えている。

茶道裏千家淡交会東京第五東青年部
淡交会青年部は、50歳以下の裏千家茶道愛好者を会員とする、国内有数の青年文化団体。東京第五東青年部は、その中の支部の一つで、港区、渋谷区、品川区で活動。時代の変化や社会のニーズに柔軟かつ的確に対応しながら、茶道と茶道精神を通じ、楽しく有益な活動を展開している。港区内の活動は、主に「みなと区民まつり」「芝公園梅まつり」でお茶会を開催している。2020年よりYouTubeの配信準備やInstagramもスタート。
https://www.instagram.com/tokyo5east/