ふれあいコラム

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ラート元日本代表

森更紗（もりさらさ）さん

ラート元ジュニア日本代表

安部夏月（あべなつき）さん

ヨーロッパで大人気の回転スポーツ
「ラート」の魅力を皆さんに伝えたい！

この9月、港区スポーツセンターで「目指せ名人！第6回ジュニアラート大会」が開催されます。ラート界で活躍され、大会の運営・実施にも携わる森更紗さんと安部夏月さんに、ラートの魅力や大会の見どころをうかがいました。

—: ラートとはどんなスポーツですか？?

森
2本の鉄の輪を平行につないだ器具を使い、回転しながら、体操のようにさまざまな動きをする競技です。大会では、技の難易度や完成度、美しさなどを点数で競います。もともとはドイツで子どもの遊具として開発され、日本では1989年からニュースポーツとして普及活動が始まりました。日本におけるスポーツ人口は500人程度とまだまだマイナーですが、ヨーロッパではとても人気のあるスポーツです。

—: ラートの魅力を教えてください。

森
初心者でもすぐ乗れる手軽さと、技術を高めるほど難易度の高い技ができるようになる奥深さという、両極の魅力がありますね。腕を上げて回転するので、特にデスクワークが多い大人の方は、美しい姿勢づくりにも役立ちますよ。

安部
やはり、クルクルと回るのが楽しい！私はラートで世界大会に出ていますが、実は運動が苦手で、側転もできません。でも、ラートに乗れば側転の景色が見えます。楽しいから練習が苦ではないし、飽きないんです。練習を重ねると、そのぶん成果に表れるところもモチベーションアップにつながっています。

—: ラートを始めたきっかけは？

森
大学で体操部に入ったら、たまたまラートが置いてあったんです。マイナースポーツだけに大会に出やすいですし、周囲に技をほめてもらえることが嬉しくて、いつの間にかラートに熱中していました。大学卒業後も社会人として働きながら8年間競技を続けました。2008年には仲間たちと「たまラートクラブ」を立ち上げ、以降は後進の育成にもあたっています。

安部
私は小学6年生の頃、近所のスーパーで、森さんが立ち上げたラートクラブのチラシを見かけて入会しました。近所に偶然ラートクラブがあったというのは、ラート選手のなかでも非常に珍しいケースです。でも、港区では20年以上前からラート教室や体験会が行われているのですよね。

森
そうなんです。ラートは子どもや障害のある方でも簡単に楽しめるスポーツですが、器具が揃わないと始められません。そういう点で、港区はラートを気軽に体験できる恵まれたエリアだと思います。

—: 港区にまつわる印象的なエピソードを教えてください。

森
私が港区スポーツセンターのラート教室で初めて講師を務めてから14年ほど経ちます。以前に港区で開催されたラート教室で、当時小学4年生だった男の子がラートに出会って夢中になったことがありました。彼はその後もお台場のラート教室や、たまラートクラブで練習していたのですが、家族の仕事の都合で秋田県に引っ越すことになったのですね。それでも日本ラート協会からラートを借りて、秋田でラートの練習を続けました。そして今は大学の体操部に所属しラート選手として活躍しています。彼のことを思い出すたびに、港区でのラート教室が、ラート界の人材育成につながっているのだと強く実感します。