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今月の「港区探訪」は、季節ごとの特別編。
かわいい車体でおなじみのコミュニティバス「ちぃばす」に乗って、四季を感じに出かけませんか?
ちぃばすの「青山ルート」で、街を彩る秋を見つけに行きましょう。
お話をうかがったのは、運転手の清水彰一さんです。
赤坂御用地、神宮外苑、青山霊園と、港区の中でも特に緑の多いエリアを運行するのが、ちぃばすの「青山ルート」です。六本木ヒルズと赤坂見附駅を起終点とし、港区北西側の区界に沿うように、麻布~南青山~表参道~青山~赤坂と流行の発信地をつないでいます。
ちぃばすを運転して5年目の清水さんは、この青山ルートでもよく乗務しています。他のルートとの違いはなんでしょうか。
「表参道周辺は観光のお客様が多く乗っていらっしゃいますね。また、昨年あたりから外国のお客様が増えています。英語で話しかけられることもあるので、勉強しないとなぁと思っています」。
ちぃばすは区外の皆さんのお役にも立っているようです。東京オリンピック開催決定で、ますます海外からのお客様が増えそうですね。ところで、清水さんが乗務していて、「秋が来たなぁ」と思う瞬間はどんな時ですか?
「ファッションの変化ですね。表参道周辺で信号待ちをしていると、左右のアパレルショップのショーウインドーが目に入るのですが、ディスプレーが季節を先取りして秋の装いになると、季節の変わり目を感じます」。
秋と言えば紅葉。緑地の多い青山ルートの沿道では、この時期ならではの景色を楽しむこともできるようです。
「やはり定番は、外苑前のいちょう並木ですね。色づきはじめる10月下旬頃からお客様が増えてきます。11月から12月にかけてはいちょう祭りもあるので、皆さん楽しみにしているようです」。
他にも、青山ルートには高橋是清翁記念公園、根津美術館等季節の訪れを感じられるスポットが多くあります。ちぃばすに乗って区内の紅葉をめぐるのもよいですね。ちなみに根津美術館では、11/3(月・祝)まで特別展「名画を切り、名器を継ぐー美術にみる愛蔵のかたちー」を開催中。紅葉の風景とともに、芸術の秋を満喫してみてはいかがでしょう。
六本木から青山を通り赤坂方面に向かいます。
●運賃
1乗車100円(小学生以上一律)
●共通一日乗車券
500円(土・日・祝、8/13~15、12/29~1/3限定)
乗車時間は、六本木ヒルズ~赤坂見附駅方面が約42分、赤坂見附駅?六本木ヒルズ方面が約30分です。清水さん、最後にルートの楽しみ方を教えてください。
「青山ルートでは小さい車両を運行しています。狭い道も通るので、普段は気づかないような景色が見られるかもしれませんよ」。
赤坂御用地の隣に、「豊川稲荷東京別院」があります。お狐様を祀っていますが、神社ではなく寺院です。創建はあの大岡越前守。境内には、金銀財宝の融通が叶えられる「融通稲荷」、悪縁を断ち開運招福を授ける「叶稲荷」、子孫繁栄の守り神である「子宝観音」、お参りした人の代わりに苦しみを受けてくださる「身代わり地蔵」等、様々な仏天の社が祀られています。
【「豊川稲荷前」バス停下車】
青山ルートの紅葉といえば、神宮外苑もいいですが、赤坂御用地の前も見事ですよ。青山から赤坂方面に向かうと左手に見えるのですが、毎日運行していると日に日に木々が色づいてくるのが感じられます。
一度は訪れたい紅葉の定番スポット。
模擬店や全国の名産品も。
●「青山二丁目交差点」下車
11/15(土)~12/8(月)
TEL 03-3401-0312
「ダルマ宰相」ゆかりの地
秋めく日本庭園をゆったりと散策してみては。
●「高橋是清翁記念公園前」下車
港区赤坂7-3-39
TEL 03-5413-7015
庭園も美しい美術館。
新創開館5周年記念特別展を開催中です。
●「青南小学校」下車
港区南青山6-5-1
TEL 03-3400-2536
庭園のみの開放はしていません。
取材協力:株式会社フジエクスプレス、明治神宮外苑、根津美術館