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「南青山 清水湯」の外観。ロック好きな店主が生み出したクールなロゴが、脇の自販機にも。
今回は、港区内にある4軒の銭湯(公衆浴場)をご紹介します。ひとくちに銭湯といってもそれぞれに異なる特色があります。すべての銭湯を巡ってみるのも楽しいかも!?
お風呂にゆったりと浸かってリラックスできる銭湯。その場で出会った人々と交わす何気ない会話も楽しいものです。日本には古くから、多くの人と一緒に入浴する風習がありました。起源は奈良時代までさかのぼるといわれ、15世紀ごろにはすでに銭湯のような営業形態が存在していたそうです。東京都の銭湯の数は戦後にピークを迎え、昭和40年には港区内に60軒の銭湯がありましたが、家庭風呂が普及したことなどから年々減少し、現在は4軒となっています。
4つの銭湯はそれぞれに個性があって魅力的。近隣住民だけでなく観光客にも人気で、営業開始の時間には一番風呂を求めて行列ができることも珍しくありません。いずれも入浴料金は480円(大人)。3・6・10・12月の第3火曜日は区民無料開放デーとなっています。施設によってはタオルやシャンプーなどが付いた「手ぶらセット」を用意しているので、仕事帰りや散歩のついでに気軽に立ち寄ってみては?
おしゃれできれい!若者からも厚い支持
100年以上の歴史をもつ銭湯。全館軟水を使用するほか、高濃度炭酸泉、シルク風呂など、お湯の質に徹底的にこだわっています。レストスペースにはドリンク類やグッズを豊富に取り揃えており、眺めるだけでも楽しい気分に。2009年の全面改装にあたり、「青山に銭湯を残したい」という思いから建物を洋風のイメージに一新し、若者ファンを増やしました。
設備・サービス:サウナ、ジャグジー、水風呂、炭酸水、荷物一時預かり、ランドリー、駐車場(無料)
外国人利用客も多い人気スポット
大正2年創業の、天然温泉を楽しめる銭湯。温泉の湯が黒褐色であることや、「この湯に入ると肌がツルツルになる」という利用者の声から、「黒美水」という名を付けたそうです。湧き出る温泉が冷泉のため、水風呂にも温泉を使用。浴場には日本地図や船のタイル画、脱衣所にはステンドグラスが飾られ、目も楽しいつくりです。
設備・サービス:温泉、サウナ、ジャグジー、あつ湯の浴槽、ぬる湯の浴槽(41度以下)、水風呂、荷物一時預かり、ランドリー
懐かしさ感じる銭湯で露天風呂を楽しむ
昭和初期に創業。こちらの銭湯の大きな魅力は、男女週替わりで利用できる半露天の岩風呂です。待合所には親戚から譲り受けたという民芸品がずらりと並びます。また、カウンターバーが設置され、時間帯によって生ビールをはじめとするドリンク類を楽しめるのもうれしいポイント。館内はこまめに清掃され手入れが行き届いており清潔感あふれます。
設備・サービス:サウナ、ジャグジー、露天風呂、水風呂
区内唯一の公設の銭湯
港区が運営する銭湯。強力なジェットバスと、41.5~42℃に設定した熱めのお湯が自慢。大型テレビを設置した独立した休憩室があり、お風呂から上がった後、ジュースを飲みながら銭湯仲間とゆっくり歓談してから帰宅する利用客も多いそうです。「お風呂が気持ちよかった、というお客様からの声がいちばんの喜び」と施設長は笑顔で話していました。
設備・サービス:ジャグジー、あつ湯の浴槽、ドライヤー使用無料、休憩室
港区の4つの銭湯のプロモーションビデオが見られます