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「ラ・ジェンマ」ソプラノ歌手
宮崎千恵さん
「ラ・ジェンマ」ナレーター
金城泰子さん
音楽集団「ラ・ジェンマ」の宮崎千恵さんと金城泰子さん。ふたりが出会ったのはそれぞれの子どもが通っていた幼稚園でした。「私たちはいわゆるママ友として知り合いました。お互いに音楽やナレーションをやっているとはつゆ知らず、幼稚園の保護者活動で親しくなったんです」と宮崎さん。
宮崎さんは大学時代に声楽科で学び、その後ミラノに2年間留学して発声を学んだ経歴の持ち主ですが、結婚後はすっかり歌から離れていたそうです。歌のレッスンを再開したのは、子どもの手が離れてきた2011年。港区が合唱コンサートの参加者を募集していることを知り、応募したことがきっかけでした。
一方、金城さんは子どもたちに物語を聞かせるストーリーテリングを30年以上続けてきました。ふたりは、宮崎さんが歌を再開したことをきっかけに、もうひとりのメンバーでピアニストの河野あゆみさんとともに「ラ・ジェンマ」を結成。河野さんも、宮崎さんが小学校のPTA活動を通して意気投合した「ママ友」でした。
ラ・ジェンマは港区内の各所で、子どもや高齢者が気軽に参加できるコンサートを開いています。なかでも特別養護老人ホーム白金の森と東京大学医科学研究所附属病院でのボランティアコンサートは毎年開催。地域に貢献する活動を続けてきた実績が認められ、2020年にはKissポート財団による文化プログラム推進事業「文化芸術の力で港区を元気に!プロジェクト」の助成対象に選ばれました。子どもや高齢者を対象にしたコンサートに力を入れる理由を、宮崎さんは「日ごろ、生の音楽に触れる機会の少ない人に音楽を届けたいから」と話します。
ラ・ジェンマのコンサートには実力派の歌手から若手の演奏家まで多彩なメンツが顔を揃えます。そのほとんどが「ご縁があり、ラ・ジェンマの活動の趣旨に共感してくれるメンバーばかりです」とのこと。ふたりとも声を揃えて「人に恵まれた」と語りますが、ふたりの人柄に惹かれ、才能ある人々が集まってくるのでしょう。港区で多くの人々に音楽の楽しさを伝えるラ・ジェンマの活躍に注目です。
幼稚園、小学校で出会った母親仲間である、ソプラノ歌手・宮崎千恵(写真左)、ピアニスト・河野あゆみ、ナレーター・金城泰子(写真右)の3人を中心とした音楽集団。特別養護老人ホーム白金の森や東京大学医科学研究所附属病院でのボランティアコンサートをはじめ、港区内で精力的に活動。「ラ・ジェンマ」とはイタリア語で「宝石・大切なもの」という意味。