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ふれあいコラム

今、話題の人物をクローズアップ!
和太鼓パフォーマンスグループ「暁天」 露木一博

和太鼓パフォーマンスグループ「暁天」

露木一博 さん

力強さだけではない和太鼓の魅力をお届けします!

5月に赤坂区民センター 区民ホールで「和太鼓パフォーマンス 暁天コンサート」を行う暁天メンバーの露木一博さん。グループの魅力や今回の公演の見どころについて伺いました。

グループを組んだ経緯やグループ名の由来を教えてください。

大学を卒業後、和太鼓奏者として活動していた私に、大学時代の先輩が「HINODE POWER JAPAN(以下HINODE)」というイベントへの出演オファーをくれたことがきっかけです。HINODEは、現在も毎年ロシアで開催されている日本の文化を紹介するイベントです。そのイベントで日本の伝統楽器である和太鼓の演奏を披露することになり、玉川大学芸術学部「玉川太鼓」の同期であった友人たちに声をかけ、「暁天」を結成したのです。
グループ名の「ぎょうてん」という音の言葉は、日本語に2つあります。ひとつは、ご存知の通り「仰天」。ひどくびっくりするという意味の言葉ですね。もうひとつは、「暁天」で、「明け方の空」または、「夜明け」という意味の言葉です。出演を予定していたHINODEというイベント名にも合わせ、「明け方の空に輝く太陽のように、人の心に染み入るような作品作りをしよう」「多くの人々に驚きと感動のあるパフォーマンスを生み出そう」という想いを込め、「暁天」と名付けました。

和太鼓の魅力とはどのようなところですか?

和太鼓は、牛の皮と木から作られている楽器です。太鼓を叩くと、生物が楽器に生まれ変わったようなエネルギーの強さを感じます。そういった和太鼓自体が持つシンプルな強さは、演奏者を虜にさせる魅力のひとつではないかと感じています。
また、太鼓の音色にも独特の魅力があります。太鼓に音階はありませんが、よく聞いてみると、メロディーのような抑揚を感じることができるはずです。私たち太鼓奏者は、歌うようにリズムを打ち、「楽曲」を表現しています。奏者の思いを想像しながら演奏を聞いてみると、また違った視点で和太鼓を楽しむことができると思います。

「暁天」と他の太鼓グループとの違いは何ですか?

私たちは、和太鼓の持つ、「力強い」「迫力がある」「ハチマキとふんどし」というイメージの対局を表現したいと思っています。クスッと笑ってしまうような演出を取り入れたり、観客の皆さんとコミュニケーションをとることを心がけ、メンバー全員で「面白いステージ作り」を目指しています。

オリンピック・パラリンピック直前の公演に向けての抱負は?

日頃から、海外公演を行ったり、国内で外国人向けに演奏をすることもありますので、海外へ日本文化を発信する大切さは感じています。初めて触れる日本の文化に、海外の方々が興味をもってくださるのは当然で、これからは日本人が日本の文化に興味を持っていくべきだと思っています。日本の皆さんに向けて、太鼓の持つ魅力やかっこよさを伝えていくのが私たちの使命だと思っています。

今回の公演への意気込みや見どころを教えてください。

今回の公演では、来場者参加型の楽しい演奏を企画しています。和太鼓は日本の伝統楽器といっても、実際に触れたことがある人はほとんどいないのではないでしょうか。和太鼓の魅力に改めて気づいていただけるような企画を考えているので、期待していてください!
また、今回の公演では、ぜひ私たちの表情に注目してほしいと思います。和太鼓は、険しい表情で力強い演奏をするだけではないということを感じていただけると思います。観客の皆さんも、声を出し、手を叩いて、一緒にステージを盛り上げていただけると嬉しいです!

プロフィール

和太鼓パフォーマンスグループ「暁天」 露木一博さん

露木一博(つゆきかずひろ)
玉川大学芸術学部「玉川太鼓」の元メンバーで結成された和太鼓パフォーマンス集団「暁天」。メンバーそれぞれが、演劇、和太鼓、パーカッション、コメディ、小説文学等、様々な分野で活躍しながら枠にとらわれない創作活動を続けている。
露木一博さん(後列中央)
和太鼓奏者、俳優。国内のホール公演や学校の芸術鑑賞会、企業のレセプションパーティー、有名アーティストのツアー参加等国内外問わず、和太鼓の演奏、指導、作曲活動に尽力している。