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ソフトウェアメーカー
株式会社フォーラムエイト
2022年1月に「ジュニア・ソフトウェア・セミナー 自分のテーマパークをつくろう!」を開催する株式会社フォーラムエイト。執行役員の新田純子さんに、セミナーの楽しみどころをうかがいました。
土木・建築系の技術支援ソフトウェアを開発しています。街中の身近にある橋梁やカルバート、擁壁などは、もしかすると私たちのソフトを使って作られているかもしれません。とはいっても、私たちが工事をしているわけではなく、設計コンサルタントやゼネコン、建設会社が道路を作るときに、私たちの設計支援ソフトを使っているということです。
その他にも、VR、ゲーム、クラウドと幅広い分野でソフトウェアの提供を行っています。
都市開発の過程では、住民の方や自治体の方々に説明を行う必要がありますが、設計図面だけでは、どうしても一般の方に伝わりにくく、事業が進みづらいことがあります。そこで、VR(バーチャルリアリティ)を使って完成のイメージやプランを見せることができれば、相手が子どもや高齢者だとしても、一目でどんな街になるのか伝えられるのではないか、という考えから、当社はVRシミュレーションソフトの開発をスタートしました。それが2000年頃で、まだVRという言葉が一般的にはほとんど知られていない時代でした。その後、2004年頃からはドライブシミュレータ、昨年からはコロナ禍の影響もありwebVRへの展開など活用が広がっています。
11年前から、大学生を対象にした国際コンペを主催しているのですが、ここ数年は日本の学生たちが成績上位に入り込めていないのです。中国や台湾の学生チームは、大学の先生からフィードバックをもらったり、チーム内で遠慮なくディスカッションしたりして、それが作品に反映されていることがすごく伝わってくるのですが、日本のチームはそういった力が弱いように感じます。その力を育てるには、もっと早い段階から子どもたちにサポートを行ったほうがいいのではないかと考え、6年ほど前から、小・中学生を対象にしたジュニア・セミナーを開催するようになりました。
子どもたちの作品はいずれも独創的で、見ていて飽きないものばかりです。なかには空中に新型コロナウイルスが浮いている作品もあり、時代や世相を反映しているなと感じます。ジュニア・セミナーは年3回開催しており、毎年11月にまとめて表彰式を行います。過去の受賞者のなかには、文字を書くことに困難を生じる「ディスグラフィア」に悩む方もいました。彼の作品は、大きな岩や船の中に、街や立体交差などが作られていて、オリジナルな世界観があって素晴らしかったですね。VRは文字でなく形を使うものですので、才能を思う存分発揮できたのだと思います。
最初にソフトの使い方をお伝えし、あとは自由に制作してもらいます。ほとんどマウス操作だけでできるので、小学1年生でもすぐ慣れて、スムーズに作業を進めていますよ。休憩は好きなタイミングでとっていただけますが、作業に没頭する子が多く、こちらが「少し休んだら?」と言いたくなるくらいです。「テーマパークを作ろう」というテーマではあるものの、子どもたちの発想は自由ですから、いわゆる〝テーマパーク〟とはかけ離れた作品がたくさんあり、私たちも刺激をもらっています。
子どもたちには、勉強やスポーツとはまた違う、デジタル技術という分野があることを知ってほしいですし、このセミナーをきっかけに、日本のデジタル業界の未来を担う人が増えてくれたら嬉しいですね。オンライン参加も可能ですので、ぜひご参加ください!
1987年創業。港区に本社を置く独立系ソフトウェアメーカー。土木・建築系の設計支援に強みをもち、VRの黎明期である2000年頃からVRを活用したシミュレータなどを開発。社会貢献にも力を入れており、子どもや学生を対象にしたセミナーやコンペを積極的に展開している。写真はお話をうかがった執行役員の新田純子さん。
本社ショウルームには、安全運転シミュレータ、鉄道シミュレータなど各種のシミュレータや都市模型などが並び、一見するとゲームセンターのような空間となっている。
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「ジュニア・ソフトウェア・セミナー
自分のテーマパークをつくろう!」の参加申込みを受け付けています。
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