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都会の景観に潤いを与えるけやきの並木道。脇には誰もが知るラグジュアリーなブランドがずらり。
六本木けやき坂通りは、並木の先に東京タワーを望む、まさに都心を象徴する通りです。今回はこの付近の歴史を振り返ってみましょう。
六本木ヒルズの中心部を東西に横切る、けやき坂通り。1986年から17年近くかけて行われた六本木6丁目地区の再開発によって新しくつくられた通りです。通り沿いにはルイ・ヴィトンやバーバリーなど高級ショップが建ち並び、歩道にはアート作品が点在。再開発前は坂や崖の多い住宅密集地でしたが、今やその姿を想像することが難しいほどです。
このあたりは古くから良質な湧き水に恵まれていたため、江戸時代にはその水を利用して金魚の養殖がさかんに行われました。付近の大名屋敷では、下級武士が内職として敷地内の池で金魚を育てていたようです。なんと、天保年間創業の金魚卸商が、再開発工事の直前まで営業を続けていたとか。現在のけやき坂通りは、美しい並木が植えられ、絶好の散歩コースとして親しまれています。
ビル風を防ぐため、「六本木」の名にかけて6本だけ常緑樹のクスノキが植えられています。
けやき坂通りの南を走るさくら坂付近には、玄碩(げんせき)坂という江戸時代から残る坂がありました。
けやき坂通りになる前の六本木6丁目の街角。晴れた日には、子どもたちが遊ぶ路地の奥に東京タワーが見えたそうです。
(1983年撮影。写真提供:二村高史)
けやき坂イルミネーションや、15年目を迎えるクリスマスマーケットも楽しめます。
期間:開催中~12月25日(土)まで
場所:六本木ヒルズ施設内
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お出かけの際はマスク着用や手洗い、またお客様同士の距離など新型コロナウイルス感染症の感染予防を心がけましょう。
《六本木けやき坂通り》
住所:港区六本木6-12
東京メトロ日比谷線・都営大江戸線「六本木駅」より徒歩7分